
マウスはパソコンを使う際にとても便利なデバイスですが、カフェや図書館の様な公共の場所や、深夜の自宅などの静かな環境で、他の場所から「カチカチカチ・・・」と聞こえてくると結構気になりますし、マウスを使っている本人も気を使ってなかなか思い通りに作業できないという事があります。
そこで検討したいのはクリック音を抑えた静音マウス。本記事では静音マウスを選ぶ際に抑えておきたいポイントや、シーン別のオススメ静音マウスはどれなのかを紹介していきます。
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静音マウスとは
「静音マウス」とは、その名の通りクリックした時の音が小さいマウスの事を言います。
マウスのクリック音は静かな場所で作業をする場合には結構気になるものです。カフェや図書館、深夜の自宅などの静かな環境で、他の場所から「カチカチカチ・・・」と聞こえてくると結構気になりますし、マウスを使っている本人も気を使ってなかなか思い通りに作業できないという事があります。
そこで活躍するのが静音マウス。音を抑えながら快適に作業できるという事で近年注目を集めています。以前までは種類も少なく、使い勝手もあまり良くない印象でしたが、最近は普通のマウスと同じ様な機能を備えているものや、「ゲーミング静音マウス」などといった製品も出てきており、今後さらに広がりを見せる様子です。
静音マウスを選ぶ際にチェックしたいポイント
ここでは、実際に静音マウスを選ぶ際に、どの点に注目すれば良いかを幾つか紹介します。
クリック感が合うものを選ぶ
マウスはクリック感が重要です。静音マウスの中には、確かに静かだけどクリックした感触が得られず、違和感や使いにくさを感じる製品もあります。
実際に量販店の店頭で静音マウスを触りまくった事がありましたが、中には全然クリックした感覚が無いものがありました。
クリック感は感じ方に個人差があると思うので、出来れば店頭で試してみるのが一番です。製品の中にはクリック感を「クリック圧」として数値化しているものもあるので、そうした数値を確認してみるのも良いと思います。
有線かワイヤレスで選ぶ
静音マウスを選ぶ際には、ケーブルが無い「ワイヤレスタイプ」のものか、ケーブルがある「有線タイプ」のどちらかを選ぶことになります。
ワイヤレスタイプ

ワイヤレスタイプのマウスは、ケーブルの断線や絡まりを気にせず使えるので、普段からパソコンを外で使う機会が多い場合はワイヤレスタイプが最も適しています。
反面、電池式な製品がほとんどな為、定期的な電池交換が必要になるほか、接続するパソコンがBluetoothを内蔵していない場合は、別途レシーバーをパソコンに挿す必要があります。
また、最近はワイヤレスでも遅延が少ない「ゲーミング静音マウス」もありますが、基本的にはどうしても有線より遅延しやすいので、ゲーム用途にはあまり向いていないというデメリットもあります。
有線タイプ

有線タイプはUSBケーブルを使ってパソコンと接続するタイプの製品。ワイヤレスタイプと違い、ペアリングなどの作業が必要なく、基本的にはUSBポートに差し込むだけで使えるという簡単さがあります。
また、電源はパソコンの方から取るので、マウスの電池切れという心配がありません。電池を使わないのでマウス本体の重量も軽く、接続も安定しており、遅延も少ないので長時間ゲームを楽しむ場合などは有線マウスの方が優位性があると言えます。
デメリットしては単純にケーブル自体が邪魔という点です。見た目的にもゴチャゴチャ見えてしまうし、絡んでしまう恐れがあるなど、”使い勝手”という面ではワイヤレスタイプの方に軍配が上がります。
形状から選ぶ
ひとえに静音マウスと言っても、様々な形状があります。
スタンダードタイプ

一番基本的な形状をしているマウスです。バリエーションが豊富で、大型タイプから持ち運びに便利な小型タイプまで様々なものが販売されています。
価格も安く、まず一番最初に選択肢があがるマウスと言えます。
エルゴノミクスマウス

エルゴノミクスマウスとは、人間工学にもとづき設計された、手首への負担を軽減するマウスの事。一般的なマウスは高さがなく、ひらべったいので、使うには手首をひねる必要があります。このひねりが手首の腱鞘炎や肩こりに繋がると言われています。
エルゴノミクスマウスは、高さがあり手首をひねらずに自然な形のまま操作することができるので、長時間の使用でも手や肩が疲れにくいという特徴があります。
トラックボール

通常マウスは手で持って操作するものですが、このトラックボールマウスの場合は、マウス本体に埋め込まれているボールを、親指や人差し指を使って動かすタイプのものです。
マウス本体を動かす必要が無いので、操作に必要とするスペースが非常に狭くても済むことが利点で、なおかつ手首を動かさない分、腕が疲れにくいというメリットがあります。
デメリットとしては、やはり操作に癖があるので慣れるまでに時間がかかる点や、ゲームの様に素早くシビアな操作が要求される場合は使いにくいという点があげられます。
目的で選ぶ
普段使いやビジネス
普段使いやビジネスシーンで使う場合には、ワイヤレスタイプのマウスがオススメです。ケーブルが不要なのでカバンの中に入れておいてもケーブルが絡まらず断線する心配はありません。
小型のものであれば持ち運びも苦にならず、移動先でも快適に作業できるというメリットがあります。
ゲーミング
ゲーム目的で使う場合には、有線タイプで、かつボタンが多いものがオススメです。有線タイプを選んでおけば、FPSなど反応速度が重要なゲームでも遅延すること無く快適にプレイできます。
また、ボタンが多く、それぞれのボタンをカスタマイズできるものの場合、それぞれのボタンに好きなアクションを割り当てることができるので、MMORPGなどアクションが多く操作が複雑なゲームの場合、より快適にプレイが可能です。
おすすめな静音マウス一覧
それではここからはオススメな静音マウスを見ていきます。
ロジクール M220

クリック音を従来の10分の1に抑えた、静音マウスです。コンパクトなサイズなので、カバンの中に入れても邪魔にならず、あらゆる場所に持ち運んで作業ができます。
まさにスタンダードな静音マウスと言った印象で、価格も比較的安価なので手に取りやすく、初めて静音マウスを使うという方に向いている製品と言えそうです。
注意点として、どうやらこのマウスはロジクールのUnifyingには非対応との事。Unifyingとはロジクール独自の無線技術の事で、対応しているデバイスは1つのUSBレシーバーで最大6つまで接続できます。
Unifyingに対応していれば、例えばキーボードとマウスを1つのUSBレシーバーで接続することができますが、このマウスは対応していないので、必ずUSBポートを1つ使う必要がある点はマイナスポイントと言えます。
ロジクール M220 | |
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センサー方式 | 光学式(オプティカルトラッキング) |
分解能 | 1000dpi |
総ボタン数 | 3ボタン |
接続方式 | USBレシーバー |
給電方法 | 単3電池×1 |
バッテリー持ち | 18ヶ月 |
本体サイズ | 幅60×奥行99×高さ39mm |
重量 | 75.2g(電池含む) |
ロジクール M590

『ロジクール M590』は、クリック音は従来の10分の1を実現しながらも、手の置く部分にラバーグリップを採用し、快適性をアップさせた静音マウスです。
ボタンもサイドに2つ備えているので、ウェブブラウジングにも使いやすく「Logicool Options」によりカスタマイズが可能なので、自分好みの設定にできます。
2台のコンピュータ間でカーソルを移動させ、シームレスにファイルの移動が出来るロジクールの「FLOW」にも対応しているので、WindowsとMac間でファイルのコピペも簡単に行なえます。

僕は今このマウスを実際に使っています。クリック音が小さいのに適度なクリック感があるので、使用感も悪くなく、一通りの作業はそつなくこなしてくれます。
欠点としては、スクロールホイールが軽すぎるという点。ゲーム中にマウスホイールで武器を切り替えるみたいな事があるのですが、ホイールが軽すぎて狙った武器を選択出来ない事が結構あります。
このように、ホイールを頻繁に使うようなゲームでは使いにくい部分がありますが、それ以外は使いやすい静音マウスです。
ロジクール M590 | |
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センサー方式 | 光学式(アドバンスオプティカルトラッキング) |
分解能 | 1000dpi |
総ボタン数 | 7ボタン(チルト機能含む) |
接続方式 | Bluetooth、USBレシーバー(Unifying対応) |
給電方法 | 単3電池×1 |
バッテリー持ち | 24ヶ月 |
本体サイズ | 幅64×奥行103×高さ40mm |
重量 | 101g(電池含む) |
Digio デジオ MUS-RKF179W

約50°の傾斜をつけたエルゴノミクスデザインを採用し、手首のねじれを軽減することで長時間の使用でも手や肩が疲れにくいという特徴があり静音マウスです。
全てのボタン・ホイールを静音化しているので、静かな空間で使う際にも気にせず使うことができます。読み取り精度の高いBlueLEDを採用し、解像度も3段階で調整可能なので、素早い動きにも対応しています。
Digio デジオ MUS-RKF179W | |
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センサー方式 | 光学式(Blue LED) |
分解能 | 800/1200/1600dpi |
総ボタン数 | 5ボタン |
接続方式 | USBレシーバー |
給電方法 | 単4電池×2 |
バッテリー持ち | 約346日 |
本体サイズ | 幅80×奥行115×高さ74mm |
重量 | 102g(電池含む) |
バッファロー FLEXUS BSMBB530GBK

ジオメトリーデザインが目を引く静音マウス。高さが26mmとスリムなボディーなので、カバンの中にもスッキリ収まるのが特徴です。
パワーポイントのスライド操作ができる「プレゼンテーションモード」を搭載しており、スライド送り・戻し・暗転をマウス上で操作できるなど、ビジネスシーンで役に立つ機能を数多く備えている静音モバイルマウスと言えます。
バッファロー FLEXUS BSMBB530GBK | |
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センサー方式 | 光学式(Blue LED) |
分解能 | 600/1200dpi |
総ボタン数 | 3ボタン |
接続方式 | Bluetooth |
給電方法 | 単3電池×1 |
バッテリー持ち | 約2.7年 |
本体サイズ | 幅62×奥行111×高さ26mm |
重量 | 60g(電池含まず) |
サンワサプライ MA-WBL33BK

シンプルな5ボタン静音マウスです。クリック音、ホイール回転音共に静音対応されているので、カフェや図書館など音が気になる場所でも安心して使うことが出来ます。
価格も安価なので、シンプルな静音マウスを探していた方に向いている製品と言えそうです。
サンワサプライ MA-WBL33BK | |
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センサー方式 | 光学式(Blue LED) |
分解能 | 1200dpi |
総ボタン数 | 5ボタン |
接続方式 | USBレシーバー |
給電方法 | 単3電池×1 |
バッテリー持ち | 約200日 |
本体サイズ | 幅61×奥行108×高さ38mm |
重量 | 53g(電池含まず) |
エレコム CapClip Pro M-CCP1BBBK

持ち運びには小さく、使用時には大きく使えるという特徴的な静音マウスです。キャップにクリップが付いており、ポケットやパソコンなど様々な場所に挟むことができるのが大きな特徴です。
分解能が1600dpiと高い上に、繰り返し充電可能なリチウムイオン電池を採用し、1回の満充電で約1ヶ月使用することができるなど、マウスとしての完成度が高い高性能マウスと言えます。
エレコム CapClip Pro M-CCP1BBBK | |
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センサー方式 | 光学式(Blue LED) |
分解能 | 1600dpi |
総ボタン数 | 4ボタン |
接続方式 | Bluetooth |
給電方法 | 内蔵リチウムイオン充電池 |
バッテリー持ち | 約24日 |
本体サイズ | 幅43×奥行102×高さ34.2mm |
重量 | 48g |
エレコム M-MT1BRSBK

トラックボールを採用しながら、コンパクトなサイズを実現した静音マウスです。左右/ホイール/サイドの5ボタン全てに静音ボタンを搭載しているので、クリック音が抑えられ、静かなカフェや会議室にも活躍してくれます。
静音のトラックボールマウスってあまり種類が無いので、トラックボールマウスが良いという方には貴重な選択肢と言えます。
エレコム M-MT1BRSBK | |
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センサー方式 | 光学式 |
分解能 | 750/1500dpi |
総ボタン数 | 5ボタン |
接続方式 | Bluetooth |
給電方法 | 単4電池×1 |
バッテリー持ち | 約208日 |
本体サイズ | 幅73.7×奥行89.9×高さ41.3mm |
重量 | 77g(電池含まず) |
Digio2 Q MUS-TBLF134W

こちらも貴重なトラックボールを採用した静音マウス。トラックボールながら比較的サイズがコンパクトなので、女性でも扱いやすいという特徴があります。
全てのボタンが静音化されているので、静かな場所でも周囲を気にせずに作業に集中できます。
Digio2 Q MUS-TBLF134W | |
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センサー方式 | レーザー式 |
分解能 | 450〜1200dpi(自動)/600dpi(固定)切替式 |
総ボタン数 | 5ボタン |
接続方式 | Bluetooth |
給電方法 | 単4電池×2 |
バッテリー持ち | 約636日 |
本体サイズ | 幅88×奥行95×高さ47mm |
重量 | 106g(電池含まず) |
静音マウスまとめ
製品名 | ![]() ロジクール M220 | ![]() ロジクール M590 | ![]() Digio MUS-RKF179W | ![]() バッファロー FLEXUS BSMBB530GBK | ![]() サンワサプライ MA-WBL33BK | ![]() エレコム CapClip Pro M-CCP1BBBK | ![]() エレコム M-MT1BRSBK | ![]() Digio2 Q MUS-TBLF134W |
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センサー方式 | 光学式 | 光学式 | 光学式 | 光学式 | 光学式 | 光学式 | 光学式 | レーザー式 |
分解能 | 1000dpi | 1000dpi | 800/1200/1600dpi | 600/1200dpi | 1200dpi | 1600dpi | 750/1500dpi | 450〜1200dpi(自動)/600dpi(固定)切替式 |
総ボタン数 | 3ボタン | 7ボタン(チルト機能含む) | 5ボタン | 3ボタン | 5ボタン | 4ボタン | 5ボタン | 5ボタン |
接続方式 | USBレシーバー | Bluetooth、USBレシーバー(Unifying対応) | USBレシーバー | Bluetooth | USBレシーバー | Bluetooth | Bluetooth | Bluetooth |
給電方法 | 単3電池×1 | 単3電池×1 | 単4電池×2 | 単3電池×1 | 単3電池×1 | 内蔵リチウムイオン充電池 | 単4電池×1 | 単4電池×2 |
バッテリー持ち | 18ヶ月 | 24ヶ月 | 約346日 | 約2.7年 | 約200日 | 約24日 | 約208日 | 約636日 |
本体サイズ | 幅60×奥行99×高さ39mm | 幅64×奥行103×高さ40mm | 幅80×奥行115×高さ74mm | 幅62×奥行111×高さ26mm | 幅61×奥行108×高さ38mm | 幅43×奥行102×高さ34.2mm | 幅73.7×奥行89.9×高さ41.3mm | 幅88×奥行95×高さ47mm |
重量 | 75.2g(電池含む) | 101g(電池含む) | 102g(電池含む) | 60g(電池含まず) | 53g(電池含まず) | 48g | 77g(電池含まず) | 106g(電池含まず) |
静音マウスについて見てきました。個人的なオススメとしては、
ロジクール製品を使っている場合は、Unifyingに対応しておりUSBポートを占領しないという点でも『ロジクール M590』は良いと思います。ただし、僕も実際に使っていますがホイールの出来はそこまで良くないので、ゲーム目的の場合にはちょっと注意が必要。
長時間の作業が多い場合には、人間工学に基づき手首や肩の負担を軽減してくれるエルゴノミクスマウスを選ぶのがオススメ。『Digio デジオ MUS-RKF179W』は約50°の傾斜がついており、自然な形でマウスを握れるので、腱鞘炎や肩こりのリスクを減らしてくれます。
ビジネスシーンでオススメなのは、『バッファロー FLEXUS BSMBB530GBK』や『エレコム CapClip Pro M-CCP1BBBK』辺り。どちらとも高さが抑えられており、カバンの中に入れても邪魔にならないのが特徴です。また、どちらともプレゼンテーションモードを搭載しているので、プレゼン時に便利です。
トラックボールが良いという方は『Digio2 Q MUS-TBLF134W』が良さそう。比較的コンパクトなので、女性でも扱いやすいのが特徴です。