玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFとは

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF

AMDの「Radeon RX 5700XT」を搭載するグラフィックボード(GPU)です。「Radeon RX 5700XT」を搭載するグラフィックボードとしては、比較的コンパクトなサイズになっており、Mini-ITXケースなど、小さいサイズのPCケースにも入る可能性が高いのが特徴。

また、玄人志向は必要最低限の機能と、付属品などを簡素化する事によってコストを下げており、他メーカーのオリジナルファンを搭載した製品と比較しても安価なのも特徴です。

Radeon RX 5000シリーズについて

Radeon RX 5000シリーズは、製造プロセスが最先端の7nmになり、さらにアーキテクチャを「CGN」からゲームに特化した「RDNA」に刷新した事により、ゲーム性能が向上した上、消費電力も軽減するなどワットパフォーマンスが大幅に改善されています。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFのスペック

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF
アーキテクチャRDNA(Navi)
製造プロセス7nm
シェーダー数2560
演算ユニット40
ベースクロック1,605Mhz
ゲームクロック1,755Mhz
ブーストクロック1,905Mhz
VRAM容量8GB(GDDR6)
メモリスピード14Gbps
メモリ帯域488GB/s
ディスプレイ出力DisplayPort1.4×3
HDMI2.0b×1
バスPCI-Express 4.0
補助電源8ピン×1+6ピン×1
ボード長230×111×41mm
消費電力225W

スペックは上記の通り。基本的にはリファレンスモデルと同じ様なスペックとなっています。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFのパッケージと付属品

それでは、『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』のパッケージと付属品を見ていきます。

パッケージ

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFのパッケージ

パッケージは玄人志向ではお馴染みの“あいつ”がキラリと光るパッケージ。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFのパッケージ裏面

全体的にゴールド調のシンプルなパッケージデザインとなっています。

付属品

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFの付属品一覧

付属品は、

  • グラフィックボード本体 1台
  • 解説書
  • 取り付け手順書

があるだけのシンプルなもの。余計なものを付属しない代わりにコストを抑えているのが特徴です。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFの本体

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFの本体
玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFのファン

『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』は、全体的にシンプルなデザイン。2連ファンはプラスチック製で、ロゴもありません。最近のゲーミンググラフィックボードはLEDがキラキラと光るものが多いのですが、この製品はそういった装飾が無いので非常にシンプル。

個人的には光るのは嫌いなので、こういったものの方が好みです。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF本体のバックプレート

背面は、ヘアライン加工された金属製バックプレートになっています。こちらも特別な装飾やデザインはなく、シンプル。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFはPowerColorのOEM

玄人志向の製品ですが、OEM元の「PowerColor」の文字が見えます。

どうやらいくつかのサイトを見ていると、元となっている製品は『PowerColor AXRX 5700XT 8GBD6-3DH』というモデルで、「PowerColor」のブランドである「RED DRAGON」の下位モデルのようです。

「RED DRAGON」の場合は、ファンにボールベアリングを採用し、高耐久性を実現しているという記載がありますが、このモデルの場合記載が無いので、安価なスリーブベアリングを採用してコストカットしているのでは無いかと思います。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFの補助電源

補助電源は8ピン×1+6ピン×1。推奨電源は650Wとなっています。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFの出力端子

ディスプレイ出力は、DisplayPort1.4×3、HDMI2.0b×1です。

本体サイズ

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF本体サイズ

グラフィックボードの本体のサイズは「230×111×41mm」となっています。Radeon RX 5700XTを搭載するグラフィックボードの中ではコンパクト。

他メーカーのオリファンモデルの場合、3スロット占有で分厚いものが多いのですが、『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』は2スロット占有で厚みも41mmと比較的薄く、Mini-ITXなどスペースが限られたケースでも入る可能性が高いです。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFを組み込みます

それでは『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』を実際に組み込んでいきます。

僕が使っているケースは、Mini-ITXケースの「DanCases SFX-A4 V4」というPCケース。このケースは容量7.2Lという超小型サイズながら、約30cmまでのグラフィックカードが搭載できるロマン溢れるPCケースです。

随分前になりますが、このケースで組んでみた時の様子です。よろしければ合わせてご覧ください。

前置きが長くなりましたが、「Dan Cases A4-SFX」に『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』を組み込んでいきます。

既存のグラフィックボードを取り出す

A4-SFXのGPUを取り出す

まずはケースを開け、既存のグラフィックボードを取り外していきます。

A4-SFXのケースを開けた様子
A4-SFXからSAPPHIRE PULSE RADEON RX 570 MINI 4Gを取り出す

元々付いていたグラフィックボードは、『SAPPHIRE PULSE RADEON RX 570 MINI 4G』というもので、ボード長が170mmというショートサイズのグラフィックボードです。

SAPPHIRE PULSE RADEON RX 570 MINI 4Gと玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFを比較

取り外した『SAPPHIRE PULSE RADEON RX 570 MINI 4G』と、『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』を比較してみます。

大きさ自体は流石にショートサイズの『SAPPHIRE PULSE RADEON RX 570 MINI 4G』の方が断然小さいですが、「RADEON RX5700XT」を搭載しているのにも関わらず、『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』もこれだけのボード長に抑えているのは特筆すべき点だと思います。

SAPPHIRE PULSE RADEON RX 570 MINI 4Gと玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFの厚みを比較

厚みに関しては、どちらとも2スロット占有という事で、ほぼ一緒。最近のグラフィックボードは冷却性能を高めるために2.5スロットや3スロットを占有する分厚いボードが増えています。

長さ的にはクリアしているのに、ボードが分厚くて入らないみたいなケースも多い中、『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』は厚みを41mmに抑え、2スロットしか余裕のないPCケースでも入ってくれるのは心強い点です。

A4-SFXに玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFを組み込んだ様子

『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』を組み込んでみた様子です。

グラフィックボード自体の取り付けは何も難しい事は無いのですが、今までの『SAPPHIRE PULSE RADEON RX 570 MINI 4G』が、補助電源6ピン×1だったのに対し、『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』は、補助電源が8ピン×1、6ピン×1と増えています。

そのため、ケーブルを今までよりも1本多く持ってこなければならず、ケーブルの取り回しに苦労しました。狭小ケースあるあるですが、ケーブルマネジメントが非常に難しいです。

A4-SFXに玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFを組み込んだ様子
A4-SFXに玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFを組み込むとギリギリ

ちょっと分かりづらいですが、『Dan Cases A4-SFX』のサイドパネルをはめてみた様子です。ギリギリですが、ちゃんと収まることが分かります。グラフィックボードの厚さが41mm程度であれば『DanCases A4-SFX』 でも十分にケース内に収まる事が分かりました。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFのベンチマーク

それでは、無事『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』を取り付ける事が出来たので、定番のベンチマークを幾つか回してみます。

なお、今回『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』を組み込んだマシンのスペックは以下の通り。

ベンチマークマシン
CPUAMD Ryzen 7 1700
CPUクーラーNoctua NH-L9a-AM4
マザーボードASRock Fatal1ty AB350 Gaming-ITX/ac
メモリDDR4-2400 8GB×2
グラフィックボード玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF
ストレージINTEL SSD 600p NVMe M.2 512GB
INTEL SSD 330 Series 120GB
電源ユニットCorsair SF600 -PLATINUM- 600W
OSWindows10 Pro 64bit
ディスプレイEIZO FlexScan EV2450(1920×1080@60Hz)

FF14 漆黒のヴィランズベンチマーク

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFのFF14ベンチマーク結果

フルHD 最高品質プリセットで、スコアは12594
参考:Radeon RX570時のスコアは、9156

FF15 オフィシャルベンチマーク

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFのFF15ベンチマーク結果

フルHD 高品質プリセットで、スコアは8324
参考:Radeon RX570時のスコアは3544

3DMark Time Spy

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFの3DMark Time Spyベンチマーク結果

DX12ベンチマーク
フルHDで、スコアは8729
参考:Radeon RX570時のスコアは3846

3DMark Fire Strike

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFの3DMark Fire Strikeベンチマーク結果

DX11ベンチマーク
フルHDで、スコアは19399

スコアは以前まで使っていた『SAPPHIRE PULSE RADEON RX 570 MINI 4G』と比較すると2倍強のスコアが出ており、世代の違いを感じます。

FF14ベンチのスコアがあまり伸びていないのですが、CPUがRyzen7 1700とゲームにはあまり向いていないZEN世代のものを使っているので、CPUがボトルネックになってそう。

ゲーム性能が大幅にあがった「Ryzen5000シリーズ」を使えば、更に各ベンチマークのスコアも伸びそうなので次はCPUを検討ですね。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFの温度

GPUの温度がどのくらいまで上がるのか、HWiNFOを使って調べてみました。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFの温度

部屋の室内温度は25℃前後、3DMark TimeSpyを実行し、温度を計測しています。

ベンチマークが始まると、温度は上昇しますが、最高でも69℃までしか上がらず、ベンチマークロード時や、終了後はストンと50℃程度にまで落ちています。

高負荷時でもGPU温度は70℃以下に収まっているので『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』の2連ファンがしっかりと効いているような気がします。このグラフィックボードはコンパクトサイズなので、冷却性能に関しては他メーカーのオリファンモデルよりも不利なはずですが、十分に冷やせているのではないでしょうか。

僕の場合使っているケースがかなり小さい為、グラフィックボードの選択肢は限られてくるのですが、一般的なATXサイズのPCケースを使っていて、もっと冷却性能が欲しいといった場合は、3連ファンを採用したオリファンモデルも選択肢としてアリかもしれませんね。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFの静音性

3DMarkを回している時など、高負荷時にはファンの音はそれなりにします。ただ、以前まで使っていたシングルファンの『SAPPHIRE PULSE RADEON RX 570 MINI 4G』と比較すると、明らかに静かです。

僕は最近「原神」というゲームをよくプレイしており、グラフィック設定を最高設定にしてずっと遊んでいますが、ファンの音が気になった事はありません。

もっとゴリゴリの重量級3Dゲームをプレイする場合はファンの音も気になるかもしれませんが、現状僕が遊んでいる範囲では不満に思った事はありません。

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFのまとめ

玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DFのまとめ
  • 玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF のイマイチな点
  • ファンの耐久性などコストカットされている部分がありそう
  • 玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF の良い点
  • Radeon RX 5700XT搭載モデルとしてはコンパクト
  • フルHD環境くらいであれば十分な性能
  • 余計な装飾が無いシンプルなデザイン

『玄人志向 RD-RX5700XT-E8GB/DF』は、Radeon RX 5700XTを搭載しながらも、ボード長を230mmに抑えたコンパクトサイズに仕上がっているグラフィックボードです。

余計な装飾が無く、シンプルで堅実な作りになっているので、「これでいい」と思わせてくれます。

ベンチマーク結果から見ても、フルHD環境くらいであれば十分な性能を備え、ファンも静かなので超重量級ゲームをしない限りはうるさくて困るという事も無いと思います。

販売価格が安い為、コストカットされている面も確かにありますが、ヘビーな使い方をしなければ大丈夫なのでは無いでしょうか。

Radeonは現在「Radeon RX 6000シリーズ」が販売されており、更にワットパフォーマンスが改善され、ライバルのGeForceと肩を並べるくらいの性能を誇りますが、数が少ないため入手性が極めて悪く、価格もRX6800で7万円以上と、かなりの高価な製品となっています。

ミドルレンジ帯である「Radeon RX 6700」も、2021年早々に出るとの噂はありますが、入手性や価格がどうなるか分からないので、セールなどで安くなっているのであれば、あえて「Radeon RX 5000」シリーズを買うのも悪くない選択肢のように思います。